畝立てのやり方

ここでは畝立ての作業について手法をまとめています。

注意事項

ここで紹介していることは、私が個人的な備忘録としてまとめているものになります。そのため、閲覧される際には下記についてご注意いただき、ご理解いただけますよう何卒お願い致します。

  • ご指導いただいた研修先での確認校正などは行っていないため、内容に間違いや相違などがある可能性があります
  • 随時更新にて記事を仕上げていくため、内容に空欄や不明確な記載があることがあります
  • 個人的な備忘録として知識や手法をまとめているため、あくまで参考程度にご覧ください

畝立てとは

現在作成中…

用意するもの

機材についての詳細は現在作成中です。ひとまずリストのみ記載。

  • 畝立て機
  • ロープ(ナイロンヒモ)
  • 棒(竹や支柱など)
  • メジャー
  • 木の板
  • クワ
  • レーキ

畝立ての方法

事前準備

事前準備として、ハウス内の土壌を耕運機(トラクター)で耕しておき、ふかふかの土にしておきます。

肥料などを撒く場合は前日までに土に放っておきます。研修先では肥料のほか、連作障害の低減を目的に微生物資材なども撒いています。

畝を作る位置を決める

畝の中心位置を計測する

畝の中心となる位置を、メジャーを使って計測します。

なお研修先では、ハウス側面の通路幅を75cm、畝幅を60cm、畝間の通路幅は75cm程度になるように作っております。
(畝を覆うマルチチング資材には95cm幅、防草シートは75cm幅を使用)

そのため、今回の畝立てについては、上記サイズでの畝立ての手法となります。

畝を作る位置を計測
畝の位置が均等に位置するように計測

まずはハウスの入口側で、畝の中心位置を探します。

メジャーを使用して、ハウス側面の母屋パイプ(3本目くらい)から、反対側の側面母屋パイプへの距離を測ります
この際、前もってメジャーに印をつけておくと便利です(たとえば、端から105cm(通路幅75cm+畝幅60cm/2)の位置、その後135cm(通路幅75cm+畝幅60cm/2*2)毎にマーカーを付けておくなど)

畝の中心となる位置を見つけたら、目印として支柱(竹や棒など)を刺していきます
きれいに等間隔となるよう、微調整もしてください。

ハウス入口側での計測を終えたら、同様にハウス奥側でも畝の中心位置を計測して目印の棒を指します。

ハウス内を移動する際、畝となるエリアを歩行してしまうと畝床の形や強度に偏りが出てしまいます。畝と畝の間、通路にあたるところを歩行するようにしてください。

畝の中心線を引く

畝の中心となる位置を決めたら、畝中心の目印として突き立てた支柱の間に、ヒモを張ります。

このヒモを張った線が、まさしく畝の中心線になります。この中心線に沿って畝立て機を引いていくことになります。

ヒモを張ったままでは機械を入れることができないため、ヒモを踏みつけるように歩いて足跡を残し、これを目印とします。

畝の中央に目印(足跡)をつける作業
畝の中央に目印(足跡)をつける作業
畝を作る位置が決まった状態
畝を作る位置が決まった状態。まっすぐ足跡があるところが畝の中心になる。このハウスでは4つ畝立てする

写真の通り、畝の中心が決まったら、支柱やヒモはすべて外して、畝立て器で畝を作ります。

畝を立てる

畝立て機を使用して畝を立てる

畝立てを行う際は、先程つけた足跡の目印を目安にしながら、きれいにまっすぐになるよう後退しながら畝を作ります。

途中の土壌の状態により進行速度が変わることがあります。例えば土の塊など硬い部分があると、畝立て機の進行が遅くなる(止まる)ので、力をこめて引っ張ります。一箇所で立ち往生してしまうと、ロータリーが土をどんどんと巻き込んで、その箇所だけ土が膨れる(密度も高くなり固くなる➔水はけが悪くなる)ことがあります。

まっすぐ進むには少しコツがいります。個人的には以下の2点を意識するとうまくいきました。

  • 足もとの中心ばかり確認せず、前方の出来上がった畝を見ながら進める
  • 常に、進行方向にゆるやかに力を込めて引っ張る
自分用メモ 畝立て器の使い方
<エンジンのかけ方>
1.ハンドル右の運転ボタンを押し込みながら運転モードに切り替え
2.リコイルスターターのヒモを引っ張りエンジン始動
<運転の仕方>
1.ギアの切り替えはハンドル付け根中央部。前進・後進、高速・低速の切り替えができる
2.エンジンの回転数調整はハンドル右のレバー。畝立て時は高速、それ以外は低速に
3.エンジンの動力をタイヤや刃に伝達させる場合、ハンドル左の大きなレバーを奥に倒す
4.刃への動力伝達切り替え(刃は回さない、低速・高速など)は、ハンドル左の付け根部分のレバーで切り替え
5.両ハンドルに各タイヤのブレーキがついているので進行方向の調整にはこれを活用(クラッチ)
畝立て器
畝立て器。キッチリと角がたったきれいな畝が作れる

使用している畝立機は後退しながら畝立てを行うので、畝の数が奇数の場合、一度前進してハウス後方まで畝立て機を運ぶ必要があります。奥側が開放されていないハウスの場合、運ぶ際に畝になる部分を踏み越えないといけません。畝の中心線が消えないように注意しながら進み、ハウス奥側から畝立てを開始します。

畝の両端を手作業で整える

器械による畝立てだけでは、末端部分がうまく形成されていないため、これは手作業で形成します。

まず畝の両端の位置を明確にするために、入り口から3本目の母屋パイプ(入り口から1.8mを目安に畝の開始位置とする場合)に支柱を立ててヒモを張ります(入口側は妻面から数えて3本目のパイプがある位置。終端は後ろから2本目のパイプ。なお暖房機と重なる畝については、パイプ1本分ずらして開始 ※4本目を開始に)

張ったヒモを目安に木の板をあてがいながら角を立てて形成していきます。バケツで砂のお城を作っていくイメージです。

ここで大切なのは、畝の表面をしっかりと平面にすること。機械で立てた畝と畝高が同じになるように注意します。特に入口側は土が多く、盛り上がってしまいがちなので、たまに遠くから見ながら、土が盛り上がっていないか確認して進めます。

ここで畝の面が平面でなかったり、傾斜がついたりすると、トルコギキョウに供給される水分量に偏りが生じてしまいます。平にすることが非常に大切です。

うまく終端部分が出来上がったら、ヒモを外し、通路の土を平にします。

機械では作れない畝の端を作る作業
機械では作れない畝の端を手で作る作業
畝の上面はしっかりと平らにし、角はきっちりと仕上げる

通路を作る

畝ができあがりましたら、畝間の通路を作っていきます。

とは言っても、土が盛り上がっている箇所をレーキでならし、足で踏み固める作業です。

簡単な作業ではありますが、しっかりと踏み固めないと潅水したときに通路が柔らかくなり凸凹が目立つ通路になってしまいます。コロコロなどで作業する際に進みずらくなり、作業効率の低下に繋がります。
また、しっかりと平らになるように作らないと、通路灌水をした際に水が一定の箇所に溜まってしまい、均一に水を散布することができません。

そのため、重心をしっかりと確かめつつ、一歩一歩丁寧に踏み固めていきます。
見た目以上に体力を使う作業です。

通路づくり
畝の間の通路づくり

畝の完成

畝立てと通路の作成が終われば、作業完了です。

ひとまずお疲れ様でした。続いてマルチングや防草シート張りの作業へと続きます。

キッチリと畝をたてた様子

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