全国的にほぼ梅雨明けしましたね。
以前住んでいた出身地・福島市は盆地のため、とてつもなく夏が蒸し暑くなります。40℃近くの高温に達する日があるにも関わらず、湿度は80~90%くらいを日中夜維持するという熱中症待ったなしの環境でした。
それに比べて浪江町は浜風が入り込み、長雨のジトジトも若干涼しげ。ちょうどよく梅雨らしい天気です。
春から梅雨時期にさしかかり、気温も湿度もあがってくる季節に、活発になるのはそう、虫たち。
不快害虫と呼ばれる彼らは基本的に草食系な虫たちのため、人体にも植物にも基本的には無害なやつらが多いのですが、困ってしまうのは蚊やアブといった衛生害虫です。
幸運なことに、私がお世話になっている就農研修先の畑では、あまり蚊や蜂と言った有害な害虫には出くわしません。おそらくハウス内での作業が多く、これらの害虫が繁殖しにくい環境作りができているのかと思います。
ただし、森や田園に囲まれたポツンと一軒家な自宅では、庭作業の際にいろいろな昆虫に囲まれて四苦八苦します。
また、私が就農してハウスを建てようと考えている農地は市街地の中心にあるため、これらの虫との戦いは目に見えているところです。
衛生害虫に対する対策というのは、今のうちに考えておかなくてはいけない課題の一つです。
家の庭で畑仕事をしているときにやってくるアイツ
「O型は蚊に刺されやすい」「体温が高いと蚊にたかられる」
巷では蚊に対するいろいろな説が囁かれていますね。
人類を最も殺した虫として、蚊がトップに君臨するのは有名な話。
衛生環境に恵まれた日本にいると、刺されると痒いだけですみますが、諸外国に行くとウイルス病など疫病を媒介するため、文字通り生死に関わる実害を持ってくる奴らです。
そんな影響力のある蚊なので、ある程度研究も進められて
「蚊は二酸化炭素に引き寄せられるので、アルコールを飲んだり、運動直後などは要注意」なんて話を聞くと、ジョジョ5部のスタンド「エアロスミス」あたりを彷彿としたりします。
さて、そんな誰からも嫌われる奴ですが、私個人でいうと、意外にも私の生活圏内では、蚊の被害は少ないようでした。
自宅の周囲に水たまりも十分にあり、繁殖し易い環境が整っているはずではありますが、これは何故なんでしょう。
ネットの記事なんかでは、あまりにも猛暑になると蚊が活動できずに個体数が減るという意見もあるようです。
確かに蜂や蚊、アブなども夏場の朝・夕など、比較的涼しい時間帯で活動が活発になるようなので、今年の猛暑の影響はすくなからずあるようですね。
猛暑で蚊が消えたと思うかどうかを質問。その結果、1都2府21県で半数以上が「そう思う」と回答し、特に多かったのは、最高気温40℃を3度も観測した伊勢崎市のある群馬県で7割を超える人が蚊が消えたと感じていました。蚊の活動が活発になるのは25〜30℃と言われます。しかし、30℃を超え暑くなると徐々に動きが鈍くなり、葉の陰に身を隠すようになるそうです。夜になってもなかなか気温が下がらなかっため、蚊も出てこれなかったと考えられます。
ウェザーニュース 猛暑で異変?「蚊が消えた」「ミミズの大量死骸」「あじさいが枯れた」を調査(調査機関2022.7.2~3)
https://weathernews.jp/s/topics/202207/030075/
蚊よりも被害が多かった虫
今年は蚊に刺されたにしては、やけに痒く、後に長引く赤い刺し跡が多いなと気づきました。
蚊はもちろん昔から知っていたので、刺されたときには「やられたな」と気づくのですが、どうにもコレは違う。痒すぎるし、痣の中心に赤いポッチが確認される。
なんだこれはダニか?と思い調べてみると…その正体はブユ(ブヨ・ブト)と呼ばれるハエ目カ亜目ブユ科に属する昆虫でした。
この画像をみた瞬間「あっいたなコイツ」と思いまして、ただのコバエを思っていたのでびっくり。今までコイツに刺されたことはほぼ無かった(というか刺されても痒みの強い蚊かなと思ってた)ようです。
どうも蚊とは異なり、皮膚を噛みちぎって吸血するため、赤く腫れた跡の中心にポッチが見られるのが特徴のようです。
蚊よりも強いかゆみが、半日ほど遅れてやってきて、それが1週間ほど続きます。本当に辛い。
こいつらも蚊と同様、春から夏にかけて水辺近くの草むらなどで発生するそうです。
ブユよけ対策に自作スプレー
市販の虫除けスプレーには「ディート」や「イカリジン」と呼ばれる忌避剤が使われており、基本的にはそちらのスプレーで衛生害虫は忌避することが可能です。
ただ、アロマテラピー検定1級も所持しており、普段から精油を日常に取り入れている私です。
もちろん虫除けスプレーは市販のものを愛用していますが、自作のスプレーも作って2重で対策をします。
一般的に蚊避けと期待する場合に有名な精油は、「シトロネラ」や「ゼラニウム」といったところでしょうか。
殺菌効果・リフレッシュ効果も期待して「ラベンダー」や「ティーツリー」と合わせて使うことも多いかと思います。
ただし実は、これらの精油に含まれるモノテルペンアルコール類「シトロネロール」「ゲラニオール」といった成分は、甘い香りがするもので、ハチやアブを誘引する効果があるとの報告があるようです。
蚊を避けていたらハチがやってきたなんてのはシャレにならないので、ハチやアブがいる環境ではあまり使いたくありません。
今回は蚊避けというよりも、ブユやアブ・ハチと言った虫に効果てきめんなスプレーを作りたいと考えました。
ブユやハチ、それに蚊が苦手な精油成分として、真っ先に挙げられるのは「L-メントール」だそうです。
これは和ハッカによく含まれ、「ペパーミント」にも多量に含まれます(含有量は半分くらい)。
またケトン類に含まれる「カンファー」(子供や妊婦は使用要注意)、モノテルペン炭化水素類の「リモネン」(ビニールやゴムの溶解剤としても働くので衣類などにつかないよう注意)なども効果的だそう。
カンファーは「ローズマリー・カンファー」、リモネンは「ペパーミント」「レモン」などに含まれます。
蚊、ブユ、ダニの忌避にはテルペン系アルデヒド類「シトロネラール」も有効だそう。「ユーカリレモン」の7割にコレが含まれます。
諸々を考慮して、個人的には「ペパーミント」「ローズマリー・カンファー」「ユーカリレモン」を組み合わせた虫除けスプレーを使用したいと考えます。場合によっては「レモングラス」(忌避効果の高いシトラールがたっぷり!でもハチも好きな匂いあり)も入れてもいいかも。
さっぱりとした清涼な香りになるので、畑仕事中の汗臭さを抑えて抗菌してくれる作用もあります。
虫除けスプレーは、ベタつくし、匂いもきついのであまり何度も使いたくはなりませんが、自作のアロマスプレーであれば、何度かけても抵抗感は少ないです(ケトン類など精油成分によっては皮膚に炎症をきたすこともあるので、絶対安全とは言いません)。むしろ虫の苦手な香りで追っ払うため、こまめに体にふりかけたほうが有効かと思いますね。
これから夏真っ盛り。衛生害虫ではないですが、園芸ハウス内にはコバエ(キノコバエ類)がわんさかと飛んでおり、非常に鬱陶しい限りですので、今回作ったスプレーが早速効果を発揮してくれたらいいな…そんな気持ちで頑張っていきたいと思います。
ちなみに参考にした記事は下記になります。
各精油の成分に合わせた害虫忌避について詳しく解説しているので、とてもオススメです。