今日の作業(2022.4.12)
- 18号棟の通路冠水
- 8号棟でトルコギキョウの定植準備
- トルコギキョウの定植作業
- 町役場で補助制度利用の申請書の提出など
初めての通路冠水作業
通路冠水のやり方について
今日は比較的大きなハウスでの通路冠水のやり方を教わりました。
やり方自体はとっても簡単。畝の間の通路にホースから水を流して、通路が水で満たされたら、次の通路に…と言った要領で、冠水を行うだけです。
全ての通路に冠水するのではなく、一つ飛ばしで水を入れていきます。また、ハウスの側面通路は冠水させません。
たっぷりと水が貯まるまで、一つの通路でおよそ1時間。そのあと、ゆっくりと地面に水が吸収されていきます。
長靴で通路に入ると、深いところだと30cmくらい水が溜まっており、こんなに水を上げても大丈夫かと少し心配に思いましたが、なにせ広い面積のため、しっかり水をあげないと植物が吸い上げてくれないようです。
水を上げてから1時間もすれば、すっかり水は土壌中に染み込んで無くなっておりました。
トルコギキョウへの冠水のコツ
通路冠水を行うのは、トルコギキョウの場合、節が4~5ほどまで形成されてからです。それまでは、手冠水もしくはスプリンクラーによって丁寧に水やりを行います。
生育初期は高頻度で水やりを行い、水切れしないように注意します。初期の頃は、ある程度水やりをしっかり行っても大丈夫だそうです。
しかしその後、全体的に節が6つ以上確認されるようになったら控えます。6~8節の生育段階では、水を与えすぎると、チップバーンという生理障害が発生するそうです。これは土壌中のカルシウムをうまく吸収できていないときなどに起こるそう。その段階を過ぎたら、また通常通りに水やりを行っても大丈夫だそうです。
なお、通常通りの水やりは、生育の状態を見ながら判断します。先日あげた写真のように、ツートンカラーで育っていれば、水不足ではないと判断できます。
フザリウムによる生育障害
なお、こちらのハウスでは昨年甚大なフザリウムの被害があったそうです。
フザリウム(Fusarium oxysporum)は土壌中に生息するカビで、土壌伝染性病害を引き起こす、重要な病原菌とされています。トルコギキョウにおいても、最初の頃はあまり被害も大きくなかったそうですが、連作を続けるにつれて被害が甚大になってきたようです。
今日の作業しているハウスでは、昨年とても見事なトルコギキョウが育っていたそうですが、収穫間近にハウス内の花がフザリウムの被害に合い全滅。かなりやるせない状況になったそう…。
この病気については予防が肝心で、一度発症したら抑える手立てはほとんどありません。
そのため、昨年からカキ殻やバイオ資材などを活用した、フザリウム対策を進めていました。それが功を奏してか、昨年よりは被害状況を抑えることに、今のところは成功。
ただし、写真にある通り一部のエリアでは、生育初期から障害が確認されており、かなり厳しい状態に。研修先の先生も、対策をいろいろと講じているところだそうです。
私も自営を開始したら、必ずつきまとう問題の一つになるかと思うので、対策方法について今のうちに勉強して考えておきたいと思います。
フザリウム(Fusarium oxysporum)
フザリウム菌は、トルコギキョウなど花卉栽培においても非常にやっかいな病原菌。根に寄生して水分の吸収を阻害し、葉は黄色く変色し、「立枯病」などの生育障害を引き起こす。
通常は土壌中で耐久体を形成し、休眠状態となっているが、宿主となる植物が現れると、発芽して寄生する。そのため、連作障害をもたらす病原菌として有名なものの一つだ。
(現在執筆中)
土壌伝染性病害を引き起こす重要な病原菌として、フザリウム・オキシスポルムがある。この菌による病害は、根の導管に侵入して地上部への水分の上昇を妨げる導管病タイプで、作物の種類ごとに多数の分化型が存在する。
図解でよくわかる土壌微生物のきほん 誠文堂新光社
昨日に引き続き定植準備…完了!
昨日に続いて8号棟の定植準備も進めていました。
6畝あったので時間はかかりましたが、作業内容も一度対応したことのあるものだったので、苦労なく終了。
作業に必要なものの準備や片付けもだんだんと手慣れてきたので、1週間でも研修で学んでいることは多いのだなと実感しました。
なお、定植準備にかかわる各作業についての詳細は、下記記事を参照ください。
トルコギキョウの定植作業に挑戦
今日はトルコギキョウの定植も行いました。
場所は、先日定植準備をした4号棟になります。
研修先では、トルコギキョウの苗はメーカーから購入するので、定植直前にダンボールで梱包されて届きます。
一つのプレートにつき、406プラグが入っています。価格は5000円~12000円程度ですかね。品種によって様々。カタログを見ているとワクワクします。トルコギキョウの苗は2対半の成長段階で届きます。
定植作業自体は、とってもシンプル。まずはピンセットで苗をつまみ出します。
この際葉っぱなどを傷つけないように慎重に。
マルチ穴の中央に指で穴を開け、そこに苗を入れます。
あとは根と土が密着するように、土を寄せてあげるだけです。
ただ、ポイントとして、苗を植え込む際は浅すぎず深すぎず。できれば、土の表面よりすこし浅く植え付けてあげるとベターです。
もし深植えしてしまうと、冠水した際に水が溜まってしまい、病気の原因にもなるからだそう。
こんな感じでひたすら作業を行いました。
1時間程度作業したところ、植え付けられたのは262本ほど。
今後一人で作業しようと考えた場合、15000本ほど植えたら、定植作業だけでも…ざっと50時間はかかる計算ですね(1日8時間労働で、丸々7日間分が定植作業ってことか…)
町役場で補助制度利用の申請書もろもろを提出
余談になりますが、改めて必要な書類も一式揃ったので、町役場に趣き、「新規就農者確保促進事業」の利用申請を行いました。
これで収入補填と家賃補助を合わせて、月11万円ほどの収入になります。概算払での申請を行ったため、早ければ4月中には、年額前払いでいただけるようです。
役場の方も非常に親身になって応援してくれているため、やりとりはとてもスームズで安心感があり良かったです。
これから申請するであろう国の新規就農補助制度については6月からの対応になりますが、どちらにせよ税金が財源として使われていることをしっかりと受け止めて、まずは就農に成功し、しっかりと自立して、仕事で恩を返せていけるようになればと考えています。