今日は雨模様。しとしとと静かに、霧雨が圃場を包んでいました。
気温は20℃を少し超えた程度でしょうか。快適な気温ではありますが、湿度がとても高くハウス内は蒸し風呂状態。
発汗による体温調節機能がうまく働かず、なんとかハウス内に吹き込み風に涼みながら作業を進めました。
加えて、今日は起きたときから鼻がムズムズ…5月に入り、どうもイネ科の花粉症のようです。
自然が人体に与える影響は、大なり小なり、良くも悪くも多くあるなと。思い知らされる一日でした。
今日の作業
- 14号棟の片付け
- 9号棟の土壌還元消毒の続き
14号棟のマリーゴールド片付けの続き
野草に囚われたフラワーネットを引き剥がす
さて、昨日の続き。14号棟も綺麗さっぱりに片付けていきます。
一番端の畝には、余った苗を植えていたようで、マリーゴールドのほか、キンギョソウやトルコキキョウも定植されておりました。ただしトルコキキョウはほとんど成長しておらず、雑草たちのパラダイスに埋もれている様子。
フラワーネットも、スズメノテッポウやハコベ、ノミノツヅリ、ノボロギクなど多様な野草に埋もれおり、引き剥がすのにも一苦労。
草の根をかき分けつつ、残渣を片付けていきました。
この圃場には、てんとう虫がとてつもなくたくさんいました。全て同一種のようですね。環境が良かったのか大量繁殖。
一般に益虫と言われているため、今回もたくさん捕食し、活躍してくれたと思います。お疲れ様でした。
きれいに咲き誇る花たちの有効活用はできないものか
ハウス内を見ると、たくさん咲き誇るマリーゴールドの花に心を奪われます。
このまま残渣捨て場に直行するため、多少もったいなく感じます。枝は短いですが、花は本当に立派なので。
なにかいい使い道はないか…販売するには規格が合わないし、少額で売り出すにはコストがかかるのでNG。
ならば例えば、花摘み放題500円!などで期間限定のイベントを不定期に催すのはどうなのでしょう。収穫は客が勝手にやってくれるし、防除の観点から長靴やハサミを強制貸出すれば良いし、あくまでセルフサービスを呼びかければ、常時対応する必要もありません。看板やPOPに工夫をすれば、多少の呼び込みとマナーの徹底はできるかと思います。
圃場の片付けまでの間、数週間を放置するならば、一案として考えても良いのでは。
もしくは堆肥としての活用を考えるなど。安直に新鮮な植物遺体を土壌中に入れ込むことは、逆に土壌の健康を損ない、結果使用する農薬や施肥の増加を経て環境への負担につながることもしばしばあるので、慎重に施肥設計を考えなくてはいけません。でも、SDGsなど持続可能な農業も謳われる今、作物として地表に出たバイオマス(栄養素や有機物など)を、少しでも土壌へ還元することは常々考慮しておきたいと思います。
土壌還元消毒の続き
月曜日から5日間、ひたすらに水を入れ続けた9号棟のハウス土壌。
まだ一部で土が出ているところもありますが、おおよその面積で十分に水が入り、ひたひたの水びだし状態になりました。
このくらいの冠水できていれば大丈夫との判断で、次ステップへ進みます(理想を言えば、水田のように、圃場内が完全に水に使っている状態だと尚良し)。
ぬかるむ圃場に気をつけつつ、前回設置したビニルフィルムで圃場全体を覆っていきます。
重しに鉄パイプを使用していたところ、太陽光で熱を持ってしまい、ビニルが溶けて破れてしまった場所がありました。
熱消毒に使うビニルなので、50~60℃程度の熱には耐えられるようですが、鉄パイプには要注意ですね。
穴を塞ぐように、もう一枚ビニルをかぶせて密封し対処。
加水前に、一度填圧したことにより、なんとか長靴で歩ける程度のぬかりみ具合でした。また、土を踏みしめたことで、水の抜けもある程度抑えられたと考えられ、填圧する判断は結果良かったと考えています。
このあと、晴れの日を祈りながらハウス内を密封して放置。4週間ほど地温を50~60℃で維持できると効果が確認されるらしいです。
今日の備忘メモ
- 菊は定植後、伸展が見られたらすぐにピンチするが、1株より3つの枝を取りたいため、早めに分枝させないと出荷に十分な長さが確保できないから
- 露地栽培では、ハウス栽培の5倍は防除を頑張らないとダメ。一番たいへんなところとのこと。虫も病気も出るし、台風など強風で倒れてしまったら根こそぎアウト。初期経費は安く済むが、リスクは高い。どれだけ管理に手間かけられるか